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登録制度の概要

 国において、国庫補助対象とされる浄化槽は、全浄協に登録された浄化槽(登録浄化槽といいます)をさします。以下、登録浄化槽が制定された経緯と概要について説明いたします。

1.国庫補助指針策定の要望と委員会の設置

1.国庫補助指針策定の要望

 浄化槽設置整備事業(平成15年4月より「浄化槽設置整備事業」に名称変更)の推進により地域の生活排水対策を進めていこうとする市町村の全国組織として、平成2年11月29日に全国
合併処理浄化槽普及促進市町村協議会(平成20年11月27日より「全国浄化槽推進市町村協議会」に名称変更)(全浄協)が設立されました。
 浄化槽設置整備事業の推進を図る上で、会員市町村より浄化槽については、より安定した性能を発揮するとともに、維持管理が容易かつ確実に行えるものを選択していきたいという強い
要望があり、全浄協はこれを受けて厚生省に対して、平成3年4月8日「浄化槽設置設備事業の補助指針の設定について」要望しました。その内容は、浄化槽の適正な施工、維持管理等に万全を期す観点から、設置される合併処理浄化槽が性能、維持管理等の面から十分配慮されていることが必要であり、そのため、国において国庫補助対象とすべき浄化槽を定めるための補助指針を策定することを求めるものでありました。

2.委員会の設置

 国庫補助指針とその運用については、「浄化槽設置整備事業における国庫補助指針について(平成4年10月30日付け衛浄第34号、各都道府県あて厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課浄化槽対策室長通知)により示されています。
 まず、指針の適用の範囲としては、当面、処理対象人員10人以下の浄化槽に限定しています。
これは、当時、国庫補助事業により設置されている浄化槽の大半が10人槽以下のものであることから、当面の間の運用として10人槽以下に限定したからです。11~50槽人については、10人槽以下での運用実績を踏まえて、追って適用する予定とされています。
 また、浄化槽の審査については、従来の市町村が行っていた審査に替え、市町村の申請に基づき厚生省(現環境省)で行うこととなっています。
 なお、全浄協に登録された浄化槽にあっては、厚生省における審査を行わず、指針に適合するものとして取り扱うこととなっています。このことを受け、全浄協の技術委員会の下に登録審査専門委員会を設置し、メーカーの申請に基づき指針に適合しているか否かを審査し、市町村等に通知しています。

2.全浄協の登録制度

 全浄協では、個々の浄化槽が補助指針に適合するかどうかの判断を会員市町村に代わって全浄協で一元的に審査し、判断する事が適当と考え、厚生省に対し全浄協が登録制度を設けた際には、全浄協における登録審査を各市町村における個別審査に代わるものとして取り扱うよう平成3年7月4日に要請がなされました。
 厚生省では同年7月30日要請の通り取り扱う旨を回答しました。その後、厚生省では補助指針(案)の通知後、浄化槽メーカー団体に対する説明会を行うなど関係者に対する周知を行い、全浄協の登録制度の準備状況にも考慮しながら、平成4年10月30日「合併処理浄化槽設置整備事業における国庫補助指針」として改めて各都道府県宛てに通知し、平成5年度の事業から適用することとしました。
 一方、全浄協では、登録制度の施行に向けて「合併浄化槽設備整備事業に係る浄化槽登録要領」、「浄化槽登録要領施行細則」及び「浄化槽機能実地審査要領」を定め、平成4年12月1日より施行しました。

3.登録制度の趣旨

 登録制度は、厚生省の定める国庫補助指針に適合する浄化槽を、全浄協において審査し、登録することにより、登録浄化槽であれば会員市町村が安心して設置整備できる体制をつくり、会員市町村における浄化槽整備事業の円滑な実施を支援しようとするものであります。

1.概要

 登録制度は、登録に際して行う「事前審査」と登録後に行う「実地審査」からなり、登録の有効期間を原則として3年間とする更新制をとっています。

2.事前審査

 事前審査の実務は全浄協技術委員会に設置された「浄化槽登録審査専門委員会」があたり、この専門委員会における書類審査により国庫補助指針に適合していると判定された浄化槽が全浄協に登録される仕組みとなっています。

3.実地審査

 登録された浄化槽は設置場所における実地審査を行うことにより、当該登録浄化槽が実際に現場において期待された性能を発揮しているかどうか確認するため、実地審査制度を盛り込んでいます。
 実地審査は、対象浄化槽の使用状況、地域的バランス等を考慮して1登録浄化槽あたり原則、10基を選定し、登録期間(3年間、あるいは更新後の登録の有効期限が5年のものにあっては5年)内に2回実施することになっています。
 実施期限は第1回目の清掃の前後に実施するという観点から、対象浄化槽の使用開始後約8~10ヶ月(1回目)とその6ヶ月後(2回目)となっています。
 実地審査結果は、浄化槽登録審査専門委員会において、登録の更新等における判断材料となっています。

4.有効期限

 登録の有効期限は、登録の日から起算して3年です。ただし、更新する場合にあって、登録審査専門委員会の審査により、実地審査の結果、維持管理作業性及び品質管理状況がとくに優れていると判断された浄化槽の登録の有効期限は、登録更新の日から起算して5年となります。

4.登録審査のフローシート

※事前相談申請は任意です。
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